末梢神経の役割
こんにちは。
前回まで、脳などの中枢神経系がヒトの身体に与えている影響について考察してきました。
今回は、中枢神経以外の神経である末梢神経がヒトの身体にどんな作用を与えているのかについてまとめていきます!
末梢神経は、一般的に内臓などの働きを制御している自律神経と
筋肉などを制御している体性神経に分けられます。
1.自律神経
意識的に行われる動作を随意運動、それに対して無意識的なものを不随意運動または反射運動と言います。
心臓の働きや呼吸、あるいは血圧の調節などは反射運動で、自律神経によってその活動が制御されています。
そのため、自律神経に不具合があると、呼吸がうまく行えなくなってしまったり、血圧の調節も適切に行われなくなったりということが起こり得ます。
自律神経には、交感神経と副交感神経の2種類があり、自律神経によって調節をうけるこれらの器官は、この2つの神経によって調節されています。
交感神経と副交感神経は、互いに協調的に作用しており、
交感神経が高まると心拍数が上昇し、逆に副交感神経が優位になると心拍数は低下します。
このように一方の神経の働きが高まると、それに応じてもう一方の神経の働きは弱まるような作用を、拮抗作用(きっこうさよう)といいます。
2.体性神経
体性神経は、随意運動を制御していて、骨格筋へとつながる神経です。
骨格筋を支配している神経は、運動神経あるいは運動ニューロンと呼ばれ、その細胞体は脊髄の灰白質の前部、脊髄前角とよばれる部分に存在しています。
運動ニューロンの神経線維は、この脊髄前角から出て各々が支配する筋肉に達します。
このように、中枢側から末梢側へとインパルスが伝達するものを遠心性神経と言います。
対して、皮膚の感覚や筋肉の緊張の情報などを伝える知覚神経などでは、末梢側から中枢側へとインパルスが送られます。
このような神経を求心性神経と呼びます。
求心性神経の神経線維は、脊髄の背部から脊髄へと入っています。
そのため、知覚神経も体性神経の1つに数えられます。
今回は、ホルモンなどのバランスも調節している自律神経と筋肉などを調節する体性神経についてご紹介しました!
どちらもヒトの生体には必要不可欠な要素になっています。
いずれかが障害があったりするとうまく身体を動かせなくなってしまい、日常生活にも支障をきたす恐れがあります。
予防するためには、神経系を刺激することが大切になってきます。
神経系を刺激するためには、バランス感覚を磨いたり、動作練習をするときにより刺激が入ります。
つまり、様々な運動をしっかりとした動作で行うことにより、筋肉にも神経にも刺激が入るのです!
以上となります!