脂肪分解と脂肪燃焼の仕組み
ダイエットだと「脂肪燃焼」という言葉をよく耳にすると思います。
いわゆる脂肪とは、
肉や魚・食用油など食品中の脂質や、体脂肪の大部分を占める物質。単に脂肪とも呼ばれる。
引用元:
中性脂肪のことになります。トリグリセリドとも呼ばれ、
グリセロールと脂肪酸から成り立つものになります。
そして、一般的に脂肪燃焼と言われるのはこの脂肪酸が身体の中でエネルギーになる状態のことを指します。
脂肪分解
中性脂肪が「グリセロール」と「脂肪酸」に分解することを、脂肪分解といいます。
脂肪分解は例えばカフェイン摂取で高まることが知られています。
しかし、脂肪分解を高めたとしても脂肪の代謝全体が高まるとは安易に結びつけることは禁物です。
そのため、このサプリメントには脂肪分解作用があります!
という文言はよく目にしますが、本当にそれを飲めば痩せるかは疑問が残ります。
β酸化
分解された脂肪酸は、β酸化と呼ばれるシステムによって、
という流れでATPという身体のエネルギーを作るために使われます。
これが一般的には脂肪利用、脂肪燃焼と言うことができます。
そのため、ダイエットにおいて脂肪を燃えやすくするためには、脂肪を分解してかつ利用しなければいけないということです。
安静時における体内の脂肪分解
安静時においても体内では脂肪分解が行われています。
およそ脂質:糖質=2:1ほどの割合でエネルギーになっていると言われています。
ここで使われなかった脂肪酸はまた中性脂肪に戻っていくという形です。
つまり、脂肪分解だけを高めても使わなければ意味がないということ。
よくコーヒーには脂肪分解の作用があるから飲んでいます!という人がいますが、分解だけでもねえ笑と思います。
分解された脂肪はミトコンドリアへいく
遊離脂肪酸はミトコンドリアに入っていくことでβ酸化を行うことができます。
そのため、ミトコンドリアに取り込まれる過程が促進されることは脂肪利用の一つの律速段階とされています。
一般に,化学反応はいくつかの素反応過程から構成される複合反応であるが,全体としての反応の速度にもっとも大きく影響する素反応過程を律速段階という.
引用:
ミトコンドリア内部に取り込むために必要になるのが、
カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ(CPT)
です。
名前にカルニチンと入っているため、カルニチンを摂取することはある程度の有効性があることは期待できます。
また、CPTは運動により活性化されることがわかっています。
運動強度に気をつける
しかし、運動強度が高まりすぎると、エネルギーシステムとしては脂質よりも糖質が使われやすくなります。
一般的に脂肪は分解がしにくいため、すぐにエネルギーが必要な状態では糖質が使われやすい。
そのため、CPTが運動で活性化されるとしても高強度の運動では脂肪は燃えにくいかもしれないということです。
高強度のインターバルトレーニングなどでは、トレーニング後の酸素供給量が増えるため、脂肪燃焼も期待はできます。
一般のダイエットであれば、少し息が上がるくらいの有酸素運動を行うことで十分、脂肪分解と燃焼のどちらもターゲットにすることができるのではないかと思います。