乳酸がたまるのはなぜなのか?溜まらないようにする方法
こんにちは!
今回は【乳酸】についてです。
トレーニングをしていない方でも、聞いたことがあるのではないでしょうか?
乳酸とは一昔前までは、疲労物質として考えられていましたが現在では、そうではありません。
乳酸の正体
結論をいうと、乳酸は体内でエネルギーとして用いられます。
ヒトの体内では様々な方法でエネルギーを生み出しており、その一つのエネルギー源として乳酸は利用されているのです。
エネルギー源であるATP
ここでエネルギーを語る上で欠かせないのが、ATPです。
ATPとはアデノシン三リン酸のことで、基本的にこのATPが分解する過程で生み出されるエネルギーが体内では用いられています。
でもATPの含む食材をとりましょう!
なんて聞いたことがありませんよね?笑
私たちが摂取する食材にはATPは含まれていません。
それではどうやってエネルギーを供給し続けるのか?
クレアチン、糖質、脂質
ATPは分解してエネルギーを生み出すとADPという形になります。
このADPをもう一度ATPに再合成する際に必要になるのが、クレアチンや糖質、脂質です。
クレアチンもあまり聴き馴染みはないと思いますが、牛肉などには含まれており、しっかりとバランスよく食事をとることができていれば、それほど不足していることはありません。
そしてこの3つの栄養素は、運動強度によって使われる割合が変わってくるのです。
クレアチン
クレアチンは、とても高い強度で運動を行うときに用いられます。
例えば、トレーニングで1RM(一度しかあげることのできない重量)や100m走など瞬間的に力を発揮するときです。
そのため、トレーニングをするときにはクレアチンのサプリメントを摂取することで効率よく運動することができるのです。
また、クレアチンは筋肥大にも効果のある栄養素として考えられているのです。
糖質
続いて糖質は、お米やパンなどの主食に多く含まれています。
糖質制限ダイエットなどが流行っているため、みなさん糖質の量は普段から気にされているのではないでしょうか?
糖質は、短〜中時間での運動時に用いられます。
これを解糖系と言います。
例えば、400m走などのように数十秒間での運動時に用いられていきます。
解糖系では糖質を分解した栄養素であるグルコースやグリコーゲンが用いられ、最終的にはピルビン酸と呼ばれる物質が生成されます。
このピルビン酸が乳酸と大きな関わりがあるので覚えておいてくださいね!
脂質
脂質はいわゆる有酸素運動において用いられます。
長時間での運動になると、糖質よりも脂質の消費の割合が多くなっていきます。
そのため、ダイエットであればやはりウォーキングやランニングがおすすめですね!
ちなみに運動時間としては、20分を超えてくると、糖質よりも脂質の消費が多くなるという報告もありますので参考にしてみてください!
乳酸ができるには?
それでは最後に・・
乳酸についてです!
解糖系の最終生成物であるピルビン酸を覚えていますか?
ピルビン酸はさらにエネルギーとしても使われていくのです。
人間の体ってすごいですよね。
体の中で作られてものがいろいろなところで、使われていくのですから。
このピルビン酸は、
・乳酸に変換される
・ミトコンドリアに運ばれる
このどちらかの経路に進みます。
結果としてはどちらでも最終的にエネルギーにはなるのですが。
その差としては、酸素が鍵になります。
酸素がある場合には、ミトコンドリア。
ない場合には、乳酸になります。
ここで考えて欲しいのは、どんなときに乳酸が溜まるかです。
縄跳びをずっと飛び続けていたときや自転車を長時間漕ぎ続けていたときなどがあるでしょうか?
これらに共通するのは、
長時間・連続して運動している
ということです。
このとき、体内では血中の酸素が使われており、通常よりは不足しています。
そのため、ピルビン酸は乳酸へと変換されてしまうのです。
乳酸をためないようにするのであれば、適度に休憩をとりながら運動を行うことが必要になってきます。
疲労の原因とは?
最初にも話しましたが、乳酸は疲労物質ではないと考えられています。
正確には、ピルビン酸が乳酸に変換されるタイミングで水素イオンが生成されます。
この水素イオンが多くなると、pHが低下してしまい、解糖反応が抑制されてしまいます。
その結果、エネルギー供給がスムーズに行われずに、身体の疲労感として感じるのです。
まとめ
- 乳酸は疲労物質ではない
- ATPがエネルギー源となる
- ピルビン酸が乳酸をつくるが、その過程で酸素量が鍵となる
体の中のpHというものは基本的には中性に保たれることがいいです。
そのことについても今後お伝えしていきたいと思います!