うつ病と運動療法
こんにちは。
うつ病などの精神疾患は、がん、脳卒中、心臓病、糖尿病と並び五大疾病として位置付けられており、その治療の研究が勧められています。
日本では、うつ病にかかる人口が多いとされており、社会問題にもなっています。
一般に、その治療としては、投薬や運動療法が効果的であるとされています。
1.うつ病の原因
脳内では、神経伝達物質と呼ばれる物質が様々な情報を運んでいます。
その中で、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンが不足してしまうことがうつ病の原因なのではないかと考えられています。
セロトニンは、幸せホルモンと呼ばれるメラトニンの前駆体となる物質で、メラトニンは分泌されると、その名の通り幸せを感じやすく、精神を安定させる働きをします。
ノルアドレナリンやドーパミンも不足してしまうと、興味や楽しみに対する感情が表現できなくなってしまい、行動力も低下してしまいます。
これらのホルモンの分泌が低下してしまう1つの原因としては、ストレスの影響が大きいとされています。
仕事や日常生活でストレスを感じやすい人などは、気分が暗くなってしまい、感情を高めるようなホルモンの働きが低下してしまうことが原因となります。
2.睡眠
うつ病になってしまう人の中には、睡眠時間が短くなってしまい生活リズムが狂ってしまうことから発症してしまうケースもあります。
ヒトの体内時計は、24時間30分と言われており、これを24時間に調節するのが朝起きて日光を浴びることと、朝ごはんを食べることだと言われています。
この2つをすることにより、体内時計がリセットされ、24時間に戻ります。
しかし、朝ごはんを抜いたりしてしまうと、体内時計がリセットされず乱れたままになってしまい生活リズムを崩す原因となってしまいます。
また、朝たんぱく質をとると、たんぱく質に含まれるトリプトファンと呼ばれるアミノ酸が1日をかけて、脳内物質のセロトニンを生成するため、うつ病にも効果があると思われます。
3.運動
運動習慣がない人は、定期的な運動習慣がある人と比べ、うつ病になるリスクが高いという研究結果があります。
ウォーキングを毎日30分間を16週間行うと、それまでのうつ症状がほとんど改善することができたという研究結果も出ています。
これは、運動をすることにより全身の血流が増加し、脳内にセロトニンも増え、体力回復にもなることからうつ症状が改善すると考えられています。
また、運動をするとエンドルフィンと呼ばれる物質が分泌されます。
エンドルフィンは脳内麻薬とも呼ばれ、精神を安定させる働きをします。
ドーパミンやノルアドレナリンも運動時に生成されやすいとされているため、これらのホルモンの働きにより症状が改善することもあります。
4.まとめ
- うつは、脳内物質が不足することが原因の1つ
- 睡眠や食事からのアプローチも必要
- 運動すると、脳内物質が分泌され気分を爽快にしてくれる!
これが本日のまとめになります。
気分が落ちてきたなと感じたら、家に閉じこもるのではなく、運動するような習慣を身につけると心身ともにリラックスすることができますよ!
今回は以上となります!