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うるち米ともち米はGI値が異なるのはなぜか?

ダイエットでは食品のGI値という、血糖値の上げやすさが最近は注目されています。

GI値が低い食品の方が、血糖値が上昇しづらくなり、インスリンの感受性が悪くなってしまい肥満の原因になってしまいます。

 

今回は、うるち米ともち米でGI値が異なるのかどうか、どちらが低いのかについてまとめていきます!

 

 

うるち米ともち米

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ごはんとして普段食べているお米のことをうるち米と言います。これに対して、お餅やお赤飯などに使われるお米のことをもち米というのです。うるち米が半透明なのに比べ、もち米は不透明です。

 

この2つのお米の大きな違いは、デンプンの成分になります。

 

 

アミロースとアミロペクチン

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でんぷんは、ブドウ糖が繋がってできた炭水化物で、正確にはアミロースアミロペクチンという2つの成分から構成されています。前者はブドウ糖1000個位が一直線に繋がった比較的分子量の小さなもので、後者はアミロースが枝分かれして繋がり、ブドウ糖が数万~数十万集まった巨大分子です。つまり基本的にはどちらもブドウ糖が繋がったものですが、小さなものがアミロース、大きなものがアミロペクチンといったイメージになります。

 

うるち米ともち米ではこのアミロースとアミロペクチンが含まれる割合が異なるのです。

うるち米では、アミロースが2割、アミロペクチンが8割

もち米では、アミロースが含まれず、アミロペクチンで構成されています。

 

アミロペクチンは粘りがあるのが特徴のため、もち米は粘り気がうるち米よりも、もちもちとした食感なのです!

 

GI値が低いのは?!

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次にGI値について考えていきますが、ここで重要になってくるのがアミロースとアミロペクチンの構造です。

アミロースブドウ糖が一直線に並んだ構造をしていますが、アミロペクチンアミロースが枝状に広がっている構造をしています。

このアミロースやアミロペクチンを分解するのが、アミローゼという消化酵素ですが、アミローゼは枝の端から分解していきます。そのため、枝が多いアミロペクチンの方が消化が早くなり、血糖値の上昇も早くなります。つまりアミロペクチンを多く含むもち米の方がGI値は高くなるのです。!

 

最近では、品種改良によりアミロースの含有量が多くなっている高アミロース米も開発されています。

高アミロース米は糖化が進みにくいため、消化吸収もゆっくりになります。そのため、糖尿病の治療食として利用されているほどで、食品選択として高アミロース米を選ぶことで血糖値上昇を抑える1つの方法になります!